カテゴリー別アーカイブ: お仕事

椅子の製作 3

週末には体調も回復して、無事に登山に行ってきました。上の方は結構雪があって大変でしたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。次は4月という事でまた楽しみが出来ました。

さて椅子の製作の続きです。

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①   斜めカット治具にセットして片面をカットします。  ②  カットした面を基準面にして規定の寸法にカットします。

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この様に斜めに傾いたホゾが出来ます。シートレールはペーパーコードを巻き付け易くする為に10ミリの丸面を取ります。

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次は笠木(背もたれ)を加工します。いつものようにバンドソーで荒切りをします。

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形にセットしてルーターテーブルで削ります。

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これで同じパーツを簡単に作ることができます。この方法はDIYの雑誌なんかで割と簡単そうに紹介されていますし、道具も刃物もネットで簡単に入手できますが、手順を間違えると材料が弾かれたりしてとても危険ですし、かなり経験が必要な作業だと感じます。

う~ん  今日は一日寒かった~     猫(ビワと言います)は暖かそうで羨ましい…

椅子の製作 2

前回のブログで風邪が悪くも良くもならないと書きましたが、ついに症状が悪くなってきました。日曜日に友達と山登りの約束なので、なんとかそれまでに治したいと思っています。

ホゾ穴の墨付けから始めます。

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墨に合わせて角のみ機でホゾ穴を掘ります。角のみ機のフェンスに刃の位置を写しておいて、そこに墨線を合わせて掘っています。

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ホゾを切っていきます。ホゾの寸法は全て9㎜×20㎜で統一されていますが、パーツごとにその位置が違うので、それぞれに切り込みの深さが違います。

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角に残った部分をノミでさらいます。ホゾの先端に入り面を取ります。こうする事でホゾが入り易くなるだけで無く、中に塗ったボンドを奥に押し込み過ぎない効果もあります。

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各パーツの加工に入ります。これはシートレールと言ってペーパーコードを巻き付けて座面になる両サイドのパーツになります。この椅子は座り心地を良くする為に座面が後脚に向かって僅かに傾いています。また上から見ると座面が台形になっています。(これは主にデザイン的理由から)その為ホゾは四方に転んだ(角度の付いた)形になりますが、大きめに木取りしてホゾを付けた後で余分な部分(斜線部分)を切り落とす事で対応しています。

具体的な作業は次のブログで。体調悪いので今日は早く寝よう。

 

椅子の製作 1

ここ10日程風邪気味で、体調がすぐれません。いつもの事ですがひどくならないけれど、なかなか良くならない感じです。仕事を休まないで良いからよしとするか…

今日から椅子の製作に入ります。

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うちの定番のペーパーコード編みの椅子を今回は二脚作ります。いつもの様に荒木取りしておいた材料を、決められた寸法に製材しました。

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後脚から始めます。先ず上の方で斜めになる部分を、治具にセットして切り落とします。次に裏側の余分な部分をバンドソーで切り落とします。

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この時点では仕上がりより2ミリくらい残しておきます。ルーターテーブルで仕上げ削り(雇い加工)をする為の治具にセットします。

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この作業では、根元に刃の直径と同じ径のベアリングが付いたストレートビットを使います。型をベアリングに押し当てて削ると、はみ出している部分が削れて型通りに仕上がります。

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無事に終わりました。これからホゾ穴の墨付けへと続きます。

 

テーブルの製作 4

テーブルの製作も今回で最後になります。

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ソリ止めを差し込む溝を掘ります。この溝は先に進むにつれて細くなる様になっています。数値で言うと3/1000ミリ勾配くらい。先ずはストレートビットで下掘りします。

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ビットをアリ溝用に交換して仕上げます。ソリ止めの桟も用意しました。この桟も同じようにさきに向かって細くなっています。

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ハンマーで叩いて入る所まで入れたら、あとはクランプをセットして締め込みます。

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凄くギッチギチなので締め込むとバキバキと音がして、結構ドキドキする作業です。なんとか無事に入りました。

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入り口の部分に蓋を入れます。蓋の方が少し高いので削って合わせます。天板の縁を斜めに面取りします。左から面取り、ストレート、アリ溝用ビットです。

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最後にカンナで仕上げます。縁はこんな感じに仕上がりました。これからオイルを塗って完成です。

テーブルの製作 3

天板の製作に入ります。

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一度機械で伸ばした後に、手ガンナではぎ面を作ります。いつも通り数回中を多めに削って、合わせた時に中隙になるようにします。

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機械で雇いホゾを掘ります。これは接着の強度を増すのもありますが一番の目的は、はぎ合わせた時に目違いが出ないようにする為です。

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今回は5枚いっきにはぎ合わせるので、1人では間に合わ無いのでかみさんに手伝ってもらいました。この作業はボンドのオープンタイム15分(固まり始めるまでの時間)との戦いで、始めるといっきに進めるので中断出来ません。ボンドは多めに塗ってクランプしてはみ出させて、最後に拭き取ります。このまま一晩置いてから、天板のソリ止めの加工に進みます。

 

テーブルの製作 2

寒い日が続いています。身体が慣れたのか諦めたのか、相変わらず作業場は暖房無しで過ごしています。ではテーブルの続き始めます。

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脚のラインを下に向かって絞るため、斜めカット治具にセットして丸ノコ盤で切り落とします。

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続いて幕板のホゾを加工します。先に胴付きを切ってから厚み幅の順番で決めていきます。

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中でホゾがかち合うので端を留め(45度)に切って納めます。右の写真の長穴は駒止めの穴です。

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トリマーで面取りしてカンナで仕上げます。

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組み立てた後で伸ばしておいた部分をカットします。少し残った部分を削って高さを合わせます。

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隅木を取り付けました。テーブルの脚周りの完成です。

食卓テーブルの製作 1

テーブルの製作スタートします。今回のレポートの写真はモノにしてみます。

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板に書いてあるウニョウニョはこっちの面の両端が反っている印で、この面を下にして手押しカンナ盤でウニョウニョが消えるまで削って平面を作ります。右はカネ(直角)を出しているところです。

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ホゾ穴の墨付けをします。スコヤとノギスで位置を決めて鉛筆で線を引きます。僕はいつもHBの鉛筆をキンキンに尖らして墨付けしています。

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今回のホゾは9ミリです。左に写ってるのが角ノミの刃です。うちでは主に4.5/6/9ミリの3種類から家具の構造によりホゾの厚みを決めています。

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隅の取り残しをノミで取ったらホゾ穴の完成です。テーブルなどの幕板の場合ホゾの幅が広いので上下二枚にします。ホゾが一枚だと将来幕板が乾燥で痩せた時に抜け易くなりますが、二枚にしておくと痩せた分上下のホゾが脚の中で締めあって抜け難くなる寸法です。

 

テレビ台の製作 9

テレビ台の製作レポートも今回で最後になります。

まずは脚の製作から

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箱物の脚は短いので注意して作業を進めます。(小さな物程難しく感じます) 脚を斜めにカットする為の治具(作業をし易くする為の補助具)に部品をセットして丸ノコ盤でカットします。取り付けはホソを入れて裏からビスで留めます。

天板をはぎ合わせていきます。

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真ん中に見える三角の印は板の向きや順番を間違えないように付けています。はぎ合わせる面をカンナで削ります。合わせた時に真ん中が葉書一枚くらい空くようにする事で、クランプした時に両端を強く締め付ける様にします。

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クランプで締めて一晩養生します。

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側面から仕上げます。トリマーで面取りします。あんまり丸面が大きいと、なんだか野暮ったい印象になるので、いつもだいたい半径2ミリの丸面にしています。

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カンナで仕上げていきます。最初は少し刃を多めに出して荒削りしてから、刃を戻して薄く削って仕上げます。

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サンダーで整えます。最後は指の感覚で仕上げていきます。最後にオイルを塗って完成です。今回も無事にここまでたどり着きました。完成の写真は納品後に掲載させていただきます。

さて  次の仕事へ進もうかな。試合から試合へ、シメオネの様に…

 

次の仕事の準備

テレビ台の製作も残すところ天板と脚くらいなので、先に次のテーブルと椅子の木取りをしました。以前も書きましたが最初のこの作業が家具の完成度に大きく影響するので、とても大事なのです。木目を見たりソリを見たり、何度もひっくり返してみたりして、歩留まりも考慮しつつベストを探します。よしと思い割り付けてみると節があったり割れがあったりして、なかなか前に進みません。

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テーブルの天板から始めます。天板はまさにテーブルの顔なので木目の感じや色味、並べた時の印象などを見ながら決めていきます。

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手押しカンナで片面を平らにして、自動カンナで厚みを決めます。今の時点では仕上がりの寸法より4ミリくらい大きくしてあります。一週間くらい置いて木を馴染ませてから仕上げの寸法に削ります。

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今回のテーブルは天板の大きさが1メール角なので、20センチ×5枚ではぎ合わせます。なるべく板の中心に木目が来るようにします。そうする事で見た目も良くなり、接する部分の木目が揃うのではぎ合わせが切れにくくなります。木目に沿って斜めにカットします。ちょっともったいない気もしますがそこは我慢。幕板、脚も木取ります。

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次は椅子2脚分。木目を見ながら適材適所(脚は目の通った部分、荷重がかかる部分は粘りのある芯に近い部分など)で割り付けていきますが、いざ切り出してみると中から節が出て来たりしてなかなか思うように行かないものです。

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今回は材料に恵まれて良い木取りが出来ました。これで一安心。木取りは結構緊張するし頭痛いし疲れるな〜

最後に猫のなめた画像を一つ

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pierny

2015年1月12日

テレビ台の製作も佳境に入ってきました。今回は引き出しのツマミの製作について書いてみます。

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これは木工旋盤という機械で、椅子の丸脚や器などを作る機械です。今回使う刃物はこの三本。右から荒削り、寸法決め、仕上げ削りといった感じです。

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まず材料のセンターに鬼目ナットを入れてから、機械にセットします。

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ラフィングガウジで荒削りします。材料が丸くなったら、端だけ寸法を決めます。今回は18ミリ。

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ノギスで寸法をチェックします。材料を長くしてあるのでスキューチゼルで切り離すラインを入れます。

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スキューを横に持ち替えて、根元に向かい斜めに削っていきます。こんな感じに仕上がります。余分な部分を切り離して先端を磨いたら出来上がり。

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裏からネジで取り付けます。残るは天板、背板、脚で完成。そろそろ次のテーブルと椅子の準備もしなくちゃな〜