カテゴリー別アーカイブ: お仕事

キッチンカウンターの製作 10

ここ数日冷たい雨の日が続いています。うちは山の中ですが標高は150メートルくらいなので、さすがに雪にはなりません。(気温はしたの集落より2度ほど下がります)

鏡板を入れる溝を突いていきます。

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オレンジ色の部品はフェザーボードと言って部材を機械の定規に適切に押し当ててくれます。こういう安全の為の道具は殆どが外国の物で、日本の木工機械の業界はあまり気にしていないようです。

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溝を途中で止める時は部材と機械に印を付けて突いていきます。機械を回しながら部材を途中から落としていくので少し緊張します。

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このようになります。右が溝切りカッターです。今回は6ミリの歯を使いました。

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うちの家族で一番薪ストーブの恩恵にあずかるのは、この二匹。ほぼ一日中ここに座っています。せめて薪ぐらい自分達でくべてね…

キッチンカウンターの製作 9

暖かった11月も…なんて言ってたら12月になったその日からなんでこうも急に寒くなるんだろう?工房の隣のキッチン(不思議な家の造りでしょう)には薪ストーブがあって暖かいけど、工房には暖房設備無しなので外で作業するのと同じ格好で仕事しています。

今日から両サイドの机部分の製作に入りました。

材料を規定の寸法に製材してから図面どうりの長さに切り揃えます。ホソ穴の位置を墨付けして角ノミ機でホソ穴を開けていきます。

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ホソ穴の深さはホソの長さプラス1〜2ミリ。組んだ時に、この奥の空洞に余分なボンドが溜まる様にしとかないと、うまくホソが入りきれなくなります。

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角ノミ機で掘った穴は、刃物の構造上穴の隅が残るので手作業で取ります。ちょっとわかり難いですが穴の深さが二段になっています。この浅い部分を小根と言って、ちょっとでもホソの幅を大きくしてねじれないようにする為のものです。(無くても問題無いという人もいますが、僕は構造上可能な時は付ける様にしています)

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写真の右側が縦挽きで左側が横挽き用です。歯の枚数が違います。まず横挽きでホソの胴つき部分を切ります。四面ぐるりと切ります。

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ホソの厚み幅の順で決めていきます。ホソの根元に少し残っているのでノミでさらいます。右のほうに見えているのが小根です。左を四方胴つきホソと言うそうです。(本に書いてありました)右は小根付き三方胴つきホソとでも言うのかな…?

これから鏡板(羽目板のことです)を入れる溝を突く作業へとつづいていきます。

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ちなみにこれが今日の工房ファッションです。

キッチンカウンターの製作 8

なんだか暖かかった11月も終わり、明日から12月。今年はストーブの薪が不足ぎみなのでちょっと助かってます。

引き戸の製作の続き

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框組の場合は、ホソが端の方にあるので組み立ての時に割れないように、少し伸ばしておいて後から切るようにしています。右は戸車の入る穴です。

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レールにかぶる溝をルーターで掘ります。鴨居の溝に合わせてあごを取ります。手元をきちんと見ましょう。

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引手を埋め込みます。まず毛引きにそって少しだけ掘ります。これが仕上がりのライン。全部ノミで掘るのは大変なのでドリルであら掘りします。

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きれいに収まりました。昔はこういう作業はドキドキしてましたが、コツをつかんでからは、楽に出来る様になりました。

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箱部分はほぼ出来たので、明日からは両端の机の製作に入ります。

 

 

キッチンカウンターの製作 7

今週はカミさんのお母さんが東京から遊びに来てたんです。前回来た時は丁度仕事が切れていてとても気まずかったのですが、今回はバッチリ仕事しまくったので、少しは安心してくれたかな…

引き出しの製作も終わり、引き戸の製作に入りました。

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まずは縦桟に角のみ機でホソ穴を開けていきます。次に横桟の胴つきをきります。

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ホソの厚みを決めていきます。今回はホソ穴が6ミリなのでホソの厚みも6ミリにします。ホソの厚みは、隙間があるとダメですが、厚すぎると組んだ時に割れてしまいます。だから厚みは丁度にします。

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次に幅を決めていきます。ホソの効きはここで決まりますので、緩いのは絶対ダメ。かといってきつ過ぎると組み立ての時に無理に入れ様とすると、部材が壊れてしまいます。材料の種類にもよりますが、チェリーの場合はホソ穴の寸法プラス0.2~0.3ミリくらい大きくします。

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機械の歯を取り替えて、ガラスの入る溝を突いていきます。この機械は軸傾斜丸ノコ盤と言います。普段は材料を縦に挽くのに使いますが歯の種類を変えたり角度を変えることで、様々な仕事が出来ます。木工機械は丈夫に出来ていて仕組みも簡単なので修理も出来るしとても永く使えます。使いこなすには機械のくせを覚えたりメンテナンスも必要ですので、手道具と同じです。

キッチンカウンターの製作 6

11月ももうすぐ終わりですが、ここ数日は随分暖かくて心地よく作業が出来ました。

この2日は引き出しを作りました。

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鉋で調整しながら部材の寸法を決めていきます。この時点ではキチキチぴったりにします。寸法が決まったら墨付けして切り込んでいきます。

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現物で墨を写してまた切り込んでいきます。

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間の写真をはしょり過ぎですが完成しました。上下のクリアランスは前板の寸法が12センチなので、梅雨時期の伸びを見込んで1.2ミリくらいにしました。横はまだきつめです。納品の前に調整します。

引き出しは、だいたいいつもこの様にあり組で作っています。レール金物も使いません。もっと早くて簡単な方法(もちろん充分な強度が得られる)もありますが、倍くらい時間がかかってもお客様がこの家具を数十年使い続ける事を考えると、これくらいの手間なんて気にしない、、、へっちゃらさー、、、時間がかかるのは未熟な僕のせい、、、出来てしまえば忘れちゃう、、、引き出しを開けた時、たまには見てあげてください。

 

 

キッチンカウンターの製作 5

昨日は嫁の誕生日だったので、娘とロールケーキを作りました。

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毎回同じものを作っているので(中の果物は季節の物を使います)だんだん慣れてきて少しだけクオリティが上がってきました。

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組み立てが終わりました。箱物はオーダーメイドがほとんどなので、毎回違う物を作っているようですが、実際は材料の寸法や継ぎ手の種類は統一されていますので、ある意味では毎回同じ作業をしているような、、、、ロールケーキの様に?

この前書いた木の寸法変化の対処法について少し書いてみます。

木の板は縦方向にはほとんど動きませんが、横方向には約1パーセント動きます。冬に50センチだった物が梅雨時には50センチ5ミリくらいになっちゃいます。木の動きを止める事は出来ませんので、木が動けるような仕組みにします。

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左の写真に写っている穴は、裏からビスで天板を止めるための穴ですが、木が動いた時にビスも一緒に動けるように長くしてあります。右の写真は底板の部分ですが、手前側に揃えて固定して、奥は板が動けるように固定せず2ミリ程度の目地がとってあります。

ちょっとした事ですが、こういう手間の積み重ねが大事な様です。

 

 

キッチンカウンターの製作 4

うちのキッチンからの眺めも、すっかり秋の景色になりました。朝夕は薪ストーブを焚いています。

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キッチンカウンターの製作続いています。

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部品を仕上げていきます。うちの家具は主にオイルで仕上げますので、まず鉋をかけて機械の歯の跡や細かなキズをとってから、サンダーで木地を整えていきます。鉋をかければツルツルになるのでそれで良さそうですが、それでは上手くオイルが染み込みません。また初めからサンダーでやると面がだれてしまうので、手間はかかりますがこの方法が良いようです。

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これが自分が使っている鉋です。カナダの会社の製品で逆目も起きにくいし、調整も簡単でとても使いやすい道具です。今はこの一台ですが、自分の仕事に合わせてもう少し種類を増やそうと思っています。

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全ての部品がそろいました。後からオイルが塗り難くなる所を塗ってから組み立てていきます。

キッチンカウンターの製作 3

一通り切り込みが終わりました。

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仮組みしてみます。

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箱物の作り方は、主に板組みと框組みの二種類あります。

今回は板組みです。この方法は、出来上がりの印象がスッキリした感じになりますが、湿気による寸法の変化の影響を受けやすいので色々と工夫が必要です。自分はほとんどの作業を一人でしますので、一度にたくさんの部品を組み立てると、ボンドが乾くのに追いつかず難しいので、後から順番に差し込んで行く様な手法にしています。

これから一度分解して、かく部品に鉋をかけて仕上げます。

引き出しにガラス戸、背板、、、  まだまだ先は長いな~

キッチンカウンターの製作 2

今日から組み手の加工に入りました。

先にこちらから加工します。

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側板に現物を合わせて墨を写してからノコで切り込んでいきます。

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きれいに収まりました。

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組み手の加工はとても気を使うのでプレッシャーを感じながら楽しくやっています。

 

キッチンカウンターの製作 1

今日は、ピアニーです。

大方の木取りも終わり、今日から箱部分の製作に入りました。

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墨つけして引出しのすり桟が入る溝を突いていきます。

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帆立の入る溝も突きました。

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明日は側板と横板をつなぐ仕口の加工からです。