カテゴリー別アーカイブ: お仕事

テレビ台の製作 7

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引き出しが無事に組み上がりました。続いて引戸の製作に入ります。

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今回の引戸は上からガラスを落とし込む式なので、ホソを二枚にしてその間に溝を突きます。今回は二枚ホソなので、ねじれる事も無いので小根はつけません。ちなみにホソは両端を先に掘ってから中を掘ります。

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掘った穴に合わせてホソを作ります。まず最初に横切りの歯で胴付き部分を切ります。丸ノコの歯を縦挽きに替えて厚み幅の順で決めていきます。

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カンナを掛けてからペーパーを掛けて仕上げます。

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組み立てたらスコヤでカネ(直角)を確認します。引戸もですが、何につけてもカネがちゃんと出てないと、最終的に上手く収まりません。右の写真はホソ組の時に使うボンドで、二つを混ぜて使います。ちょっと作り過ぎちゃった…

テレビ台の製作 6

正月休みも終わり製作を再開しました。

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組み立てておいた本体の目違いを鉋で削ります。

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引き出しの製作に入ります。横はちょっと長めに切っておいて、鉋で削って調整します。この時点ではぴったりにします。縦は板の幅に合わせてクリアランスを決めます。冬場は乾燥して板が縮んでいるので梅雨時期の伸びを見越して、上の段は1ミリ、下は2ミリ(板の幅の約1%)とします。

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まず毛引きで横の墨を切ります。僕が使っているのは外国のもので、日本のものとは形が違いますが、とても使いやすいです。

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尾っぽの方から墨付けします。割り付けは自分の中でルールを決めているので簡単です。丸ノコ盤の歯を傾けて切っていきます。

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ここからは手作業です。まずノミ境を取ってから要らない部分を掘っていきます。

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墨を写します。手ノコで縦に挽いた後、糸ノコで要らない部分を大雑把に切切り欠きます。

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残りの部分をノミでさらってから仮組してみます。上手く収まりました。

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今朝の朝食は七草粥でした。昔からの習慣プレー(笑)

 

 

テレビ台の製作 5

クリスマスも終わり今年もあと僅か、年内の仕事は組み立てて終わりにしようと思っています。

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天板止めのビス穴を開けます。湿度の変化で天板が動ける様に長穴にします。仮組みした時に記しておいた棚ダボのセンターに千枚通を差して、その穴をガイドにしてドリルで穴を開けます。

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全ての加工が終わったのでカンナで仕上げていきます。カンナ掛けは結構体が暖かくなります。(夏は汗だくです)

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スクレーパーでカンナ枕を取ったらサンディングして仕上げていきます。後でオイルが塗りにくくなるので、内側だけ先に塗りました。

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本体の全ての部材が揃いました。明日はいよいよ組み立てです。今年は大掃除の時間が取れそうだな…

テレビ台の製作 4

テレビ台の製作の続き…

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一通りの仮組みが終わりました。ここまですれば、その他の部材の寸法も出るし、棚板を乗せる金具の高さなんかも墨つけします。この後は一旦分解して溝を突いたりホソを付けたり底板を作ったりして、全部の部材を仕上げてから組み立てます。

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写真はホソを切っているところです。うちの軸傾斜盤は定規の微調整装置に微妙なガタ(たぶん0.3ミリくらい) があるんですが、最近はそのガタを利用して微調整する?なんか変な感じですが、これも道具の癖をつかんで使いこなすと言う事かな…?(隙間に紙を挟んで微調整)

しかし前回のキッチンカウンターと大きさは全然違うけど、同じ箱物だからやってる作業が一緒で記事のネタが無い。次の記事では組み上がっている予感…

テレビ台の製作 3

朝起きて寒い寒いと思ったら…

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窓の外は雪景色。ストーブに火を入れると皆んな集まって来て、いつもの朝の風景。娘と嫁は週末から嘔吐下痢で沈没中。前半のペっぺこペーが過ぎて、後半のぷりぷりぴーになると症状は軽いようで二人とも暇を持て余しているようです。僕は発症して無いので仕事を始めます。

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ルーターで溝を掘ります。4枚並べて加工します。(しかし仰々しいなー  もっと簡単に出来ないかなー)

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現物で墨を写したら、まずノミで周囲を掘ってから境い目をガイドにしてノコで挽いていきます。

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中をノミで彫ってきれいにしたら、仮組みしてみます。以前も書きましたが、うちでは部品を順番に差し込んで行く方法で製作しています。こうして差し込んだら、次の部品の寸法を測って加工してまた差して…何度も仮組みすると仕口が緩くなるので、なるべく一回で済むような工程にしています。

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暇を持て余した娘と嫁がクッキーを焼きました。しかも何故かプレゼントになってる⁉︎まさかバイオハザード⁉️誰にあげるのか恐る恐る娘に聞いてみると『パパよ』て…ありがとう。

 

テレビ台の製作 2

12月も半ばを過ぎて日に日に寒さが増してきました。この冬は薪が不足ぎみなので節約して使っています。しかし薪の確保(お金を掛けずに)は本当に大変だな~頭が痛い。

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昨日はぎ合わせた側板に鉋をかけて目違いを取ります。平らにしてから作業を進めていきます。決められた寸法にカットしていきます。はじにみえるマスキングテープはカットした時に角が欠けないように貼ってあります。

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四隅のカネ(直角)がきちんとでてないと組んだ時にねじれたりして、建具や引き出しが上手く収まらない原因となるので、最初の木作りの作業が特に大事です。

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組手の加工に入ります。今回の組手は ‘包み蟻形組み接ぎ’ もしくは ‘ハーフブラインド ダブテール’ 要は蟻で組むけど正面からは見えないですよ〜と言うことです。ちなみにダブテールとは鳩の尾っぽのこと。まずは尾っぽのほうから始めます。毛引きで木の繊維方向に対して直交する墨を切ります。鉛筆で墨を割り付けたらノコで挽いていきます。

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ノコ挽きの次はノミで彫っていきます。まずは墨線から1ミリくらい残して彫って、最後にピシャッと仕上げます。

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次に相手の板に現物で墨を写してノコで挽いていきます。ちなみにこちらはピンといいます。

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墨線の内側をノミで彫ったら最後に微調整して…上手く収まりました。この作業で大体2日くらい、前よりだいぶ早くなりました。もっと上達してより早くより綺麗に、 まだまだ先は長いようです。

テレビ台の製作 1

全国的には大雪のようですが、ここ福岡はちらつく程度で積もってはいません。

今日から新しいお仕事に取り掛かりました。仕事から仕事へ…

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キッチンカウンターの時に一緒に切り出しておいたので、今回木取りは楽でした。写真に写ってる赤っぽいのが主材のチェリーで、白っぽいのがイエローポプラで背板や底板など見え難くなる部分に使います。

側板からはぎ合わせていきます。木目を見ながら並びを決めます。見た目の綺麗さも大事ですが、隣り合う木目が一緒じゃ無いと収縮率が変わり、はぎが切れる要因となます。完璧は無理なのでその時のベストを探します。

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はぎ面を作ったら、ドミノを差し込んではぎ合わせていきます。はぎ合わせはこのボンドを使っています。外国製でちょっと割高だけど強力です。

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しかし寒い、工場が…扉を一枚隔てたキッチンはヌクヌクなのに。はぎ合わせた材料は暖かい部屋に置いといて、犬と猫はこのありさま……

キッチンカウンターの納品

今日は納品と言うのに朝から雨模様。なんとか小降りのうちに積み込みました。

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車いっぱいに詰め込みます。軽だけど高さもあるし長さも1.8メートルまで積めるとても頼りになるこの車。オイルも新品ガソリン満タン、柳川に向けていざ出発!

到着した時には雨も上がり無事に搬入出来ました。

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今回は天板の長さが3m65㎝も有り、家の工場では製作出来ないため(2m50㎝が限界、材料が壁に当たってしまいます)初めての外注となりました。その為現場での仕上げ作業。嫁がサンダーかけています。オイルを塗って裏からビスで固定したら完成です。

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打ち合わせから始まり、一つ一つの作業を丁寧に積み重ねてきて無事納品する事が出来ました。お客様に喜んで頂いたこの瞬間が 物作りに携わる人間にとって最高の体験です。

 

キッチンカウンターの製作 12 (最終回)

キッチンカウンターの製作ネタも今回で最後になります。

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写真に写っている細長い穴は、天板を止める駒を入れるためのものです。これも板の動きに対応するためのものです。この様に差し込んで下からビスで止めます。

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組み立てていきます。工場の温度が低くボンドの硬化に影響しそうなので、暖かい部屋に置いてます。

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伸ばしていた部分を切り落とします。ほんの少し残してあとは鉋で削ります。

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鉋の歯は二枚ありまして、用途に合わせて研ぎの角度が変えてあります。この様に木口を削る時は、左の角度の浅い方を使います。右の写真は鏡板を芯で止めるため丸棒を打ち込んだところです。これで湿度の変化に応じて左右に動きます。

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引き出しのツマミを旋盤で作ります。微妙に違いますがご愛嬌…  あとは棚板を作って、ガラスを入れて、止駒を作って…

この様に最後の方は派手な作業?はもうありません。完成に向けて粛々と進めていきます。完成した写真は納品後に掲載しますのでお楽しみに。お付き合い頂き有難うございました。(次もやりますよ〜)

キッチンカウンターの製作 11

キッチンカウンター製作ネタも11回目に成りました。あと数回ですのでお付き合い下さい。

鏡板をはぎ合わせていきます。

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機械で製材した後、はぎ合わせる面を作っていきます。はぎ面は板と板をくっつけた時に真ん中が少し開く様にします。(解りにくいですが右の写真を拡大してみて下さい)こうして置かないと木は木口に近い両端から乾燥しますので、中より収縮率が高くなりはぎ合わせが切れてしまいます。

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クランプで締めるとこのとうりくっつきます。

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出来上がった板に鉋をかけていきます。鉋の一緒に写っているのは、スクレーパーと言う名のただの金属の板です。ですがちょっと魔法をかけると…

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この様に鉋に大変身!広い面に鉋をかけるとどうしても歯の端っこの跡が残るので、これで取ってあげます。この後サンダーで仕上げてから組み立てていきます。